ワンルームマンション投資を勧める本にはどんなことが書いてあるか?

読書の備忘録

今回はワンルームマンション投資を勧める本にはどんなことが書いてあるかを紹介していきます。

読んだ本は「たった90分で人生が変わるワンルームマンション投資入門」です。

ワンルームマンション投資の本を書いているのはどんな人?

今回紹介する本は「たった90分で人生が変わるワンルームマンション投資入門」です。

本を読むうえで、作者がどんな立場から発言をしているかを意識することが重要です。

なぜなら作者の立場にとって有利な発言をするからです。

今回のような投資であれば以下のような立場から本を書くことがあると思います。

  • 新築ワンルームマンションのディベロッパーor営業
  • 不動産投資家(新築ワンルームで成功)
  • 不動産投資家(新築ワンルームで失敗)

今回の作者の立場は、「新築ワンルームマンションのディベロッパー」です。

ということは基本的に新築ワンルームマンション投資を勧める方向で本を書いているので、本当に投資することでメリットが得られるのか注意しないといけないですね。

書籍がワンルームマンション投資を推している理由は?

ワンルームマンション投資の本が推しているメリットは以下の通りです。

  • 少額でチャレンジできる
  • 手間がかからない
  • 物件数が多く比較検討しやすい

本を読んでいて、ワンルームマンション投資のメリットに関して、明らかにポジショントークが感じられたので、疑問に思った点を述べていきます。

少額でチャレンジできる

なぜ「少額でチャレンジできる」ことを推しているのか?それは比較的小額でチャレンジしやすい点フルローンで購入できる点です。

①の「少額でもチャレンジしやすいという点」を推しているのは、投資の勉強やシミュレーションをいくらしても実際に投資を始めてみないと、不安を払しょくできないので、とりあえず少額から始めようと筆者が考えているからです。

確かに実際に投資を開始しないと分からないこともあり、相場観が分からないので様子見のために小額から始めることは重要です。この点については不動産投資だけでなく株式投資についても同じです。

ですが果たして新築ワンルームマンション投資の価格は小額でしょうか?確かに1等モノやファミリー向けマンションに比べると価格が低いです。

ですが新築ワンルームマンションの価格は相場よりも高く儲けづらいので、小額から始められるという点を投資を始めるポイントとして推すのは違うと思います。

物件数が多く比較検討しやすい

書籍がワンルームマンション投資を推している理由として、物件数が多いので物件ごとの比較検討をしやすいという点を挙げています。

比較をすることで相場観が養われ、購入して良い物件かどうかわかると言っています。

たしかに不動産投資は購入価格や入居しやすいかが重要なので、しっかり立地など比較して収益性を検討することが重要です。

ただ比較するべきは、新築と中古のワンルームマンションの価格も付け加えて書く方が良いのではないかと思いました。

ワンルームマンション投資の本に書いてあるデメリットは?

それではワンルームマンション投資本に書かれている投資のデメリットは何でしょうか?それは以下の通りです。

  • 空室
  • 入居者
  • 金利上昇
  • 値下がり
  • 災害
  • 流動性

これらのリスクで重要だと思うもの(空室リスク・値下がりリスク)について紹介していきます。

①空室リスクについて、入居付けするために立地が重要とのことです。家賃保証を紹介していないだけ大丈夫な本かなと感じました。またこの本では物件の選び方に1章を割いているので、筆者が重視していることなのでしょう。

②値下がりリスクについて、筆者は「値下がりするよりも値上がりした方が良いけど、収益には影響しないのでそこまで気にすることではないよね」というスタンスです。

基本的にワンルームマンション投資を行うと、毎月手出しがある+値下がりが激しいことが多くいので、値下がりを気にしないスタンスはいかがなものかと思います。ただ筆者は立地が重要というスタンスも持ち合わせているので、値上がりしていく土地を選べとも言っています。

書籍ではどんな物件を勧めている?

本書で紹介している物件の選び方は以下の通りです。

  • 新築ワンルームor中古ワンルームなら新築ワンルーム
  • 場所は東京or名古屋

新築ワンルームを勧める理由

なぜ中古よりも新築ワンルームを推しているかと言えば、筆者が考えているメリット・デメリットは以下の通りです。

メリットデメリット
新築ワンルーム修繕がかなり先新築アピールできるのは1回切り
中古ワンルーム購入価格が安い築年数が古い物件の修繕金

どちらにも一長一短がありますが、経験を積むために新築を推しています。ただ得られる経験にどのような違いがあるかは書かれていません。

筆者がワンルームマンションのディベロッパーという立場なのでポジショントークだと思いますね。

東京と名古屋の物件を勧める理由

東京に人口が一極集中しているために、一般的には東京の物件が勧められます。では名古屋の物件を紹介する理由は何でしょうか?

  • 都道府県別の総生産が第2位(1位は東京)
  • 1人当たりの県民所得が2位(1位は東京)
  • 総生産と県民所得の高さが持続する見込み

これら3つが挙げられており、特に3つ目の「生産・所得の持続性」については詳細に解説されています。

「生産・所得の持続性」の理由としては、以下の2つが挙げられています。

  • リニア中央新幹線の開通
  • アジアNo.1航空宇宙産業クラスター形成特区

この2つで特筆すべきは「リニア開通」でしょう。

以前、新築ワンルームマンション業者の話を聞いた時も「リニア開通」のことを言っていました。最近の売り文句は「リニア開通」なのでしょうかね。

確かに2022年現在では名古屋駅~栄駅で盛んに再開発がされています。リニア開通するのが2027年以降なので、投資の答え合わせは5年後以降になりそうです。

まとめ

今回はワンルームマンション投資を勧める本「たった90分で人生が変わるワンルームマンション投資入門」について書いてきました。

私の感想としては、ポジショントークが多く、またネットで探す情報よりも本を読んだことで目新しいメリットが感じられませんでした。

ただ不動産業界自体が名古屋を推している雰囲気であることが感じられました。

投資の参考になれば。

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